山﨑八幡宮の秋祭り「本山神事」が行われ、地域住民をはじめ県内外から多くの見物人が訪れました。本山神事は、徳山藩三代藩主 毛利元次が1702年に五穀豊穣を祈願して山車を奉納したのが始まりとされ、2010年に県の無形民俗文化財に指定されました。境内までおよそ250メートルの道のりを白い法被を着た引き手と、裸坊と呼ばれる氏子およそ100人が綱を引き、山車を前進させます。およそ2トンの山車の引き手には、地元企業の社員、新南陽商工会議所青年部、地域の有志などが参加しています。山車には釘を一本も使わず、かずらで結んで組まれています。坂の勾配はおよそ30度で、大人100人がかりでも簡単には上がりません。山車が引き上げられると、いよいよクライマックス。神職による神事のあと、山車を坂から一気に突き落とします。山車に付けられた松と御幣は縁起が良いとされていて、来場者がそれを取ろうと次々に山車に上っていました。本山神事保存会の井上清孝会長は「歴史のある祭。いかに知ってもらうかをいろんな形で発信していき、県の無形民族文化財になっていることを広く知ってもらって多くの人に参加してもらいたい」と話していました。今年で322周年と、長きにわたり伝承されてきた本山神事。郷土の歴史と文化を受け継いでいこうとする地域の人々の思いが伝わる祭りでした。
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