フグはえ縄漁発祥の地として知られる粭島で、神輿が海を渡る祭り「貴船神社夏祭り」が今年も盛大に行われました。貴船神社夏祭りは海の安全と豊漁を祈願するため、３００年以上前から続く伝統の祭りです。「海を渡る神輿」として知られ、毎年地元住民やカメラ愛好家など多くの見物客で賑わう、島の夏の風物詩です。白装束に身を包んだ４０人余りの男たちが重さ６００キロの神輿を担ぎ「チョーサヨー」の掛け声とともに海に入り、およそ５００メートル先の御旅所を目指して進みます。神輿の先導を務める伝馬船の船首と船尾には踊り手が乗っていて、櫂踊りやボンデン踊りを披露しつつ「ホーランエー」の掛け声で祭りを盛り上げました。集まった人たちは、海を進む神輿の様子を写真に収めるなどして、勇壮な神事を見守っていました。神輿を担いだ人は「いい経験ができてありがたいです」と話していました。貴船神社氏子総代会の高松実男会長は「風が強くて伝馬船を漕ぐのになかなか誘導できずに難しかったと思いますが、どうにか終わったので良かったです」と話していました。御旅所に到着した後は松前音頭の披露なども行われたということです。祭りは担い手不足を補うため、島の出身者や地元企業の協力を得ながら続けられています。

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