鹿野地区に住む75歳以上の一人暮らし・二人暮らしの家庭を対象に希望者に月に1度、安否確認を兼ねて行われるお弁当の配食があります。ふれあい食事サービスといいます。周南市社会福祉協議会鹿野支部が設立された平成18年、それと同時にこの活動はスタートしました。
配食のお弁当作りは地元の鹿野の渋川工房、石船温泉憩いの家、大潮田舎の店と3つ業者が請け負っています。心を込めた手作りのお弁当。私がお伺いしたこの日は特産品のこんにゃくを入れた煮物や焼き魚、大根と人参の酢の物など栄養バランスの良い、沢山の美味しそうなお弁当が大潮田舎の店によって作られていました。因みにこのサービス、現在の利用者は、87名。
配食のボランティアは33名で、皆さん快く元気に協力されているそうです。わたしもお話を伺いましたが「お弁当の数だけ人間関係があるのよ」とか「夏はお弁当がいたまないように気を付けているの」「知っている人が届けたらやっぱり安心でしょ」などととても朗か。配食事業を担当されている社会福祉協議会 鹿野支部の金山さんは、そこに確実に人と人との繋がりが生まれていると感じ嬉しく思われているそうです。
そこで実際に私もお弁当配達に連れて行ってもらいました。配達先では、既にこのサービスをご利用の方が私たちを待っていらっしゃいました。
「こんにちは。お元気ですか?」と声をかけ、そこからはボランティアの方と天気や家族のことなど思い思いのお話を…。ただの安否確認や配食だけではない、金山さんの言われている「繋がり」が確かに存在しました。月に一度の配食をとても楽しみにしている、と私にも話しかけてくださる利用者の方。嬉しそうに元気の秘訣は鹿野の綺麗な自然、食事に好き嫌いのないこと、など沢山のことを教えて下さいました。
社会福祉協議会鹿野支部では「ふれあい食事サービス」について今後、もっと利用者を増やし、ボランティアの方ももっともっと増やしていきたいそうです。月に一度のお弁当の配食を通して地域間の交流を図り、住民との結びつきを強くしていく…それはサービスを受ける方への親睦や孤独感を和らげることにも繋がります。けれどそんな風に難しく考えなくても、この取り組みによってお互いに笑顔で会話し、コミュニケーションを取り、月に一度のその日を楽しみにしている…ただ単純にそれだけで本当に素敵なことだなと感じました。
(井上華織)
この記事の内容を番組でお伝えしています。
番組名 gyutto(ぎゅっと)
放送期間 7月25日(月)~31日(日)
放送時間 ①7時 ②12時 ③18時 ④20時30分
チャンネル 12
アナウンサー 井上華織 木村修太郎
制作 シティーケーブル周南 新周南新聞社 WAVE
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