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《周南国際交流児童クラブ 代表 笹村守さん》

日本と海外諸国との文化の違いは、戸惑うこともある一方で新しい発見もあり楽しいものだ。

子ども達がお互いの文化の違いを自然に理解し合い、親しみを持って交流できるよう長年尽力している笹村さんは「Best Friend Forever!いつまでも友達でいようネ!」という言葉を胸に抱いている。

笹村さんが旧新南陽市に転勤してきたのは30年前。既に国際交流が盛んで、オランダのデルフザイル市との姉妹提携を結んだ市は、友好の証として永源山に風車を建造中だった。1993年、民間レベルで国際交流を推進する「山口異文化交流ネットワーク」の事務局に誘われる。立ち上げが近所の方だったことや仕事で国際業務に携わっていたこともあり、引受けへの戸惑いはなかった。当初、子どもから大人まで参加しての活動だったが2003年の代表就任時に永続性を重視し、子どもに特化した活動に変更。「子ども達の夢の助けになればそれでいい」その一心で活動を続けている。

現在のボランティアスタッフには高校生も増えていて、彼等には「子どもに関わることに興味があることが一番で、語学は二の次」と伝えている。

発足からの参加人数は、7千数百人にのぼる。毎年会員を募集しつつ2ヶ月に一度の活動で、アジアやヨーロッパ圏との交流のほか、米軍岩国基地との交流があることが特徴。

対国同士の付き合いであるものの、基地側の駐在3年間で隊員と家族が日本文化を知る機会になるとの想いとも重なり、七五三や雛祭りの頃にはクラブへ寄付された着物を基地内へ持参し、着付け体験や舞踊の披露などを行ってきた。

驚くべきは、9.11テロ事件直後のハロウィンに招かれたこと。「軍事基地との交流ができるのは日米文化交流だから。営利目的ではないから信頼を得られた」と噛み締める。積み重ねの賜物だ。

コロナ禍で対面交流ができない1年半を経て、2021年6月に活動を再開。この日は、在日県職員と基地内勤務の日本人職員からの講話が中心のプログラム。子ども達が目を輝かせ、積極的にのびのび参加していたのが印象的だった。子ども達の夢も大きく広がりそうだ。

「米軍岩国基地での本格交流再開まで、連絡を取り合うことを途絶やさないようにしていきたい」と静かに語った笹村さん。子ども達が、お互いの文化の違いを肌で感じる経験や自然に交流する中で認め合える活動には、心が通っている。胸にある言葉を体現する献身的な活動は、子ども達のグローバルな夢や憧れへの礎になる。

(文:恵雅子  写真:林義明)