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《徳山港振興会 会長 山田多加司さん》

海に囲まれた日本の輸出入は、99.6%が港湾を介すらしい。まさに港は宝。

天然の良港で知られる徳山港は、2月10日に開港100周年を迎えた。

江戸時代は三白政策の米・塩・紙の積出しで栄え、明治は海軍燃料廠、大正に周南コンビナート各社の前身である工場が進出。原材料輸入のためと地元官民の熱心な取組みで開港し、国際貿易港へと船出。のちに下松・光も加わり国内5位の広い港域を有した徳山下松港は、外海に抜け易く国内外輸送に有利な地理と昼夜を問わず輸出入可能であることも追い風となり、入港隻数やコンテナ取扱数など日本トップクラスの港に成長した。

この港の発展に貢献する徳山港振興会は、発足70年余年。港湾関連59社が連携し、港の安全のための働きかけや市民に親しみや愛着を周知すべく先導。毎年1月の海上安全祈願祭、7月は海の日式典と自衛隊コンサート、帆船・護衛艦・南極観測船しらせ寄港サポートにカッターレースなどで港を賑わせてきた。

本来は一般市民立入禁止の港。我が子と美しい帆船見学を楽しんだ数年後、司会で携わった折、民間のマンパワーに由来すると知り圧倒された。

トクヤマ海陸運送株式会社で専務取締役を務める山田さんは、3代目会長。会を本格始動した先代社長から2018年に継承。

トクヤマ海陸は創業76年。輸入原燃料を荷揚げ、コンビナートを中心に陸上・海上輸送し、できた製品を輸送・保管・コンテナ積込み・通関・船舶代理店など物流全てを一社で賄い、社会インフラを支える。特に、国際バルク戦略港湾として輸入量国内3位の石炭や、最近はカーボンニュートラルポートとして次世代エネルギー拠点の役目を担う港で全国屈指のバイオマス燃料取扱いの舵を取り、今後も増大見込みという。

時代と共に様変わりする港を目の当たりに「どうしたらできるか考える」を常に、取引先との対話や情報収集を欠かさない山田さん。会として、100周年記念事業の船頭となる周南市へ記念石碑を開港記念日に寄贈。夏の企画や秋の日本丸・海王丸同時寄港にも「縁の下の力持ちとして盛り上げたい」と成功に向け意欲を燃やし「200周年に向け、更に安全で活気ある港へと皆と力を合わせ動く」と笑顔。港の見通しも明るい。

徳山下松港の今昔の陰に、多くの人の想いや力がある。身近な港が国内で重要なポジションにあり、日本有数の仕事をしているとは市民の誇り。世界に繋がる港は、次の100年に向け今日も休まず私たちの暮らしを支えている。

(文:恵雅子  写真:林義明)