CCSネット YouTube facebook

《救命胴衣普及会 代表 木下周三さん》

海や川でのレジャーに欠かせない救命胴衣。

いつ起きるか分からない災害や事故に自らの命を守るだけでなく、人命救助にも役立つ備えとして救命胴衣を!と発信しているのが木下さんだ。

「2011年3月の東日本大震災で津波の映像を観た時、救命胴衣があれば助かる命も多いだろうと強く思った」死者1万5900人のうち9割が溺死というデータにも注目。救命に100%繋がるものではないが、救命率を高めるための装置として、救命胴衣での安全・安心の普及を呼びかける。

「もともと救命胴衣を車に2~3枚積み、自宅にも備えていた」という木下さん。定年を迎え「人の命に関わることを優先しよう」と退職を選んだ。現役時代は放送局で制作などに携わり、県内各地へ赴いていた。「錦川で子ども達が遊んでいるのを見て、もし子ども達が溺れても自分は泳げないから助けられない」と、さっそく釣り具店で救命胴衣を購入。車に積み、出先での万が一に備えることにしたのが始まりだった。

近年、集中豪雨や台風などの大雨で河川の氾濫が増え、洪水や床上浸水や高潮などの自然災害が全国各地で発生していることから「自宅と車に救命胴衣を常備しませんか」と、いざという時の備えを提案。「救命胴衣でまず浮くこと。これを日本基準にしたい。今や、どの家庭にあってもいい自然環境。泳げない方、海辺や川沿いに住んでいる方、水に近い方は特に備えて欲しい」「災害だけでなく、自死への警鐘にもなる。救命胴衣と共に、『命を大切にしませんか』という看板を出すことで、思い留まる人が必ずいるはず。家庭で子ども達と命の大切さを話し合って欲しい。話すこと自体でコミュニケーションが図れ、防げるのでは」と語る。

その他にも「車に消火器を積もう!」キャンペーンを展開したこともあったそうで「何かで命を守りたい。人の役に立ちたい」との気持ちは一貫している。

「人と人や地域の魅力を繋ぐことはできる」と、現役時代にお世話になったご縁に恩返しを、山口県のために、を根本とした活動にも取り組み「基は命。1日でも長く続くように、山口県から救命胴衣が広まって、安全度が高まれば人口も増える」と話は尽きない。

木下さんの視点は目からウロコだった。備えあれば憂いなし。救命胴衣の用意なら、すぐに実行できそうだ。人と人命と地域を繋ぐ木下さんの発信は、これからも続く。

(文:恵雅子 写真:林義明)