和田地区に伝わる三作神楽の式年祭が開かれ、6年に1度の奉納が行われました。三作神楽伝承館の前に、神様を迎える神殿が設けられ、訪れた人たちが見守る中、およそ8時間かけて神楽が奉納されました。今から1300年以上前、この地域に暮らしを脅かす疫病が流行り、大飢饉が訪れました。人々は疫病の終息と作物の実りを取り戻そうと、地元の神様に祈願しました。翌年、作物は再び実り、病気も癒えたため、人々はそのお礼として6年に1度、23の神楽を奉納するようになりました。現在では里づくりの中核として住民でつくる保存会が継承活動に取り組んでいます。平成12年には国の重要無形民俗文化財に指定されています。10代から70代まで様々な世代が、舞手や演奏をする楽師を務め、少子高齢化と過疎化という課題を抱えながらも、伝統を守り続けています。神楽を永久に伝承することが、保存会の使命です。23の舞の中でも、特に難易度が高く注目されるのが「三方荒神の舞」です。天井から吊るされた綱をより合わせて駆け上り、歌詞を唱えながら逆さになって降りる。肉体を駆使した躍動感は、三作神楽ならではの魅力です。観覧に訪れた人たちは声援を送ったり、盛んにシャッターを切るなどして6年に1度の神楽を見守りました。
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