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伝統受け継ぐ 山代和紙継承者 長弘京子さん

2024.02.29

ふるさとの伝統品や特産品をつくる周南市鹿野高齢者生産活動センター。地域のお年寄りたちが働く喜び、生きがいを感じながら毎日を楽しく送っています。ここで生産される物の中で長い伝統を誇る山代和紙。江戸時代、長州藩が推し進めていた三白政策である米、塩、紙の一つで、戦後は一度途絶えましたが昭和54年からこのセンターで復活しました。現在、和紙漉きを担っているのが長弘京子さんです。書道家でもある長弘さんは、山代和紙の白の美しさと伝統に魅了され、和紙漉きの継承者となりました。毎年1月から4月の間に1年分の和紙を漉きます。和紙は主に便せんや封筒、はがきなどの加工品になる他、地域の人や作家たちの手で様々な作品が生みだされてきました。コロナ禍ではイベントなどが無くなり、直接販売できる機会や作家が展覧会をする機会が減りました。また長弘さんの次を担う継承者の不足と、販路の拡大が課題になっています。長弘さんは「今年は地域のイベンターやアーティストとのつながりを生かし、様々な方面に山代和紙を広めたい。伝統的な商品も作りつつ、新しい表現に山代和紙が生かされる機会も作っていきたい」と目を輝かせました。冷たい水と空気の中で、長弘さんの和紙漉きは続きます。


山代和紙を漉く長弘京子さん。同じ作業を一日中何度も繰り返す。

原料となるコウゾも手作業で加工します。

出来上がった山代和紙。

様々な加工品になって販売されます。


周南市鹿野高齢者生産活動センター
【場所】周南市鹿野中734-4
【電話】0834-68-3640


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